神社本庁の仕事内容とは

最終更新日 2024年10月27日 by amelie

「神社本庁ってどんなところ?」
「神社本庁の歴史が知りたい」
「神社本庁の仕事内容が知りたい」

日本は他の国とは異なり仏教だけでなく様々な宗教を信仰しても良いことになっています。
宗教や信仰の自由によって強制されることなく様々な考え方を信じることができるのですが、日本独特のこととして、特定の宗教に属していても多宗教の行事に参加することが多いことがあげられます。
お葬式では仏教の方法で行っていてもクリスマスの時期にはクリスマスのお祝いを行う、お正月には神社に参拝をするなど大変自由です。
そのため近年では特定の宗教に属さない人も増えており、より一層自由度が増しているのが現状となっています。
そのような中近年注目が集まっているのが神社です。
厳かな雰囲気でありどこか神秘的であるため若い人を中心に注目度が高まっており、神社婚をあえて行う人もいます。

【参考】神社本庁とは?役割や取り組みについて調査

神社は人々にとってなくてはならないもの

日本では昔からなじみのある宗教であり、神社は人々にとってなくてはならないものです。
神社には神様がいるとされていますが、この神は様々であり、産土神や偉人、皇室や氏族の祖神、山や岩、滝や森などと大変多いです。
神社はその神々をまつった祭殿を常設化したものであり、神社の周りには鎮守の森があるのが一般的です。
この鎮守の森の中にはご神木と呼ばれる聖なる木があり、その木には注連縄が締められています。
さらに神社は鳥居があるのが特徴ですが、この鳥居は境内と俗界の教会を示しており、鳥居から先は神の領域になります。
神域であるので神社の中には墓地はありません。
日本の様々な場所に神社は存在しており、人々の生活に密着した宗教ともいえます。
これらの神社を束ねているのが神社本庁です。

伊勢神宮の楽しみ方について

神社本庁の歴史

もともと神社本庁は戦後国家から分離された神社を組織するために宗教法人として設立されました。
昭和21年2月3日に設立されており、現在全国約8万社あると言われている神社を包括しています。
なお神社本庁は伊勢神宮を本宗としていますが、事務所自体は明治神宮の隣に位置しており、地方組織として各都道府県に神社庁があります。
神社自体には教義や経典はないのですが、神社本庁には実践目標があり、この目標を敬神生活の綱領と呼びます。
この綱領は大きく3つあり、世のため人のために奉仕するよう記されています。
すべての神社を束ねているように感じますが、実は神社本庁には属していないものもあります。
有名なものには日光東照宮や梨木神社、富岡八幡宮や靖国神社、伏見稲荷大社などがあり、富岡八幡宮は2017年に離脱を申請しています。
これらは単立宗教法人として運営されており、今は大きな単立神社は2千社、小さなものでは20万社ほどあります。

神社本庁に属さないところが増えている理由

近年ではあえて神社本庁に属さないところが増えているのですが、これは独裁的な運営が問題視されているからであり、一部の政治家と癒着をしておりそれがきっかけで様々なところにしわ寄せが行っていることが影響しています。
人事そのものに関して問題を抱えており最終的な決定権を有しているので、本庁の思うままに決定がされているのが現状で、本庁と仲が良い人物が宮司を独占してしまうことも多いです。
このようなことを問題とし、反発がされています。
このほか運営上の問題も関係しています。
本庁に属している場合毎年上納金を納める必要があります。
この金額は規模と関係しており、規模が大きければ大きいほど負担も大きくなります。
属していなければ包括する宗教法人がいないので、上納金を納める必要はありません。
伏見稲荷神社は特にその最たる例であり、観光地として有名になっているので、神社そのもので十分に運営することができますし、罰則などもありません。
また自由度も高いのも魅力となっています。
なお神社ではすべて同じ神を祀っているように感じますが、伊勢神宮は天照大神、出雲大神宮では大国主命を祀っています。
出雲大神宮は本庁に属していないのは宗派が違うからであり、祀る神様によって単立の神社の道を選択することもあります。
さらに靖国神社は本庁から独立したのではなく、最初から単立でした。
これは国が所有する神社であり、戦没者を祀ることを目的としているからです。

まとめ

このように目的によっても属していないこともあり、すべての社が属しているわけではないのです。
大変奥深いのが神道の世界ですが、仏教の世界においても宗派ごと考え方が異なっており、お寺に関してもお布施など様々なことが問題視されています。
大切なのは信じる事柄に対して真摯に取り組むことであり、違う考えの人を排除することではありません。
今の本庁にはそのような部分が欠けている傾向があり、離脱するところが増えているのも事実です。
神社に参拝する場合はそういった裏側の部分も見ると面白いでしょう。
なお共通していることとしては、神社では真ん中は神様が通る道とされているので歩くことはできませんし、死をけがれとしてとらえているので、神社内にお寺のようなお墓は存在しません。
厳かな雰囲気のある場所ですがシビアな面もあります。